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β-エンドルフィン~多幸感や快楽を生む神経伝達物質

β-エンドルフィンは脳内麻薬と呼ばれる神経伝達物質で心地良さや陶酔感といった幸せな気持ちから快楽を生みます。また、強力な鎮痛効果も有名です。


β-エンドルフィンの作用としては一般的によく知られているものとしては、ランニングの最中に感じるという「ランナーズハイ」という陶酔感があります。経験者によると「苦しいの限界を超えると気持ちよくなる」とのこと。


走れば誰でもすぐに感じるという類のものではなく、「もうダメだ、苦しい!」と自分の限界が来たときに感じられるものなんだそうです。


そもそもβ-エンドルフィンは「体内にあるモルヒネ様物質」という意味があり、痛み止めなどに医療利用されているアヘンの成分であるモルヒネと同じ作用があることを考えると、あるレベルの苦痛を感じていないうちは分泌されないのかもしれません。


ランナーズハイ以外に、β-エンドルフィンが作用しているのは、


・お風呂に入ったとき
・性行為をしているとき
・笑っているとき
・リラックスしているとき
・美味しいものを食べたとき
・楽しいこと、ワクワクすることを夢想しているとき


「気持ちがいい」「心地いい」と感じるときにはβ-エンドルフィンが分泌されているということですね。


それからもうひとつβ-エンドルフィンには鎮痛作用もあり、極端な苦痛や痛みを感じたときにはそれらの痛みや苦痛をやわらげてくれます。


・出産時
・ハリ治療
・死ぬとき


特に興味深いのが死ぬとき(延命治療などをせず自然死の場合)で、臨終の際は脳から大量のβ-エンドルフィンが出るため、あらゆる苦痛や苦しみから解放されるんだとか。人工的なモルヒネの6.5倍の鎮痛効果があるようですから、自然死であれば、心地よい陶酔感と美しい幻覚をみながら人間は死んでいくことができるようです。


なお、こんなβ-エンドルフィンですが過剰になると性腺刺激ホルモンの分泌を抑制するため精子の減少や生理不順など生殖障害になる可能性があるそうです。